林英哲
(はやし えいてつ)

太鼓奏者
11年間のグループ活動後、1982年ソロ活動を開始。84年、初の和太鼓ソリストとしてカーネギー・ホールにデビューし、国際的に高い評価を得た。2000年にはドイツ・ワルトビューネでベルリン・フィルと共演、2万人を超える聴衆を圧倒させた。その後も全世界で、多数の交響楽団やジャンルの異なるアーティストとの共演を重ねる。
かつて日本の伝統にはなかった大太鼓ソロ奏法の創造、多種多様な太鼓群を用いた独自奏法の創作など、前例のない太鼓ソリストという分野を開拓。世界に向けて日本から発信する『太鼓音楽』としてのオリジナルな表現を築き、国内外で活躍中。18年は「日加修好90周年カナダツアー」で4都市6公演の実施、また10月には日仏友好160周年記念・日本博「ジャポニスム2018」の公式公演に出演。今年は「東京2020NIPPONフェスティバル」コンセプト映像製作スタッフとして作調、録音に参加した。
外務省・国際交流基金・文化庁などから国際友好・交流年には、日本の太鼓音楽、文化紹介のための大型派遣にも数多く貢献している。
著書に、増補新装版「あしたの太鼓打ちへ」(羽鳥書店)、書き下ろし自伝「太鼓日月〜独走の軌跡」(講談社)、その他雑誌等に原稿掲載多数。1997年芸術選奨文部大臣賞、2001年日本伝統文化振興賞、2017年松尾芸能賞大賞を受賞。
#TaikoCelebration2021
WTCとは
2020年に東京で行われる今回の「世界太鼓大会」は、太鼓の素晴らしさを広く世界に発信し、太鼓を通じてあらゆる人々を繋げるイベントです。
創作太鼓は約70年前に生まれた日本発祥の芸能として、文化や人種、性別などを超えて今や世界中に広がっています。このように短い期間で世界的な広がりをみせた日本文化は特別なものかもしれません。
太鼓には、他の楽器にはない「強く豊かな響き」と、「誰でも始められる」という特徴があります。
本イベントでは、コンサートだけでなく、アクティビティ・ディスカッションなど、多様なプログラムを展開し、太鼓経験者だけでなく、誰もが楽しめることを目指しています。
北米では1997年から隔年で太鼓大会が開催され、昨年で11回目を迎えました。2016年からはヨーロッパでも大会が毎年開催されるようになり、ここ日本では2020年が初めての開催となります。

開催趣旨
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世界で広く親しまれる太鼓文化を改めて日本で紹介する事で、その魅力を伝え、関心を高めます。
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太鼓を中心とした更なる文化創造への契機となることを目指します。
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あらゆる人が集い、交わり、国内外に広がる新たなネットワークを築く出会いの場を提供します。
目的
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日本発祥の芸能である“太鼓”の普及と発展。
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国内外の太鼓愛好家同士での言葉・年齢、身体を超えた交流。
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すべての人に太鼓とふれあう楽しさを伝える。


内容
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世界中から集まる太鼓演奏者や日本の芸能、創作太鼓団体による演奏
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参加者が太鼓を通して交流できるアクティビティ
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今の太鼓界を様々な視点から振り返る講演
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一般来場者向けに行われる太鼓を使った体験プログラム
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最先端テクノロジーによる太鼓の可能性の紹介
など
なぜ太鼓?

日本発祥の文化的価値
2020年東京オリンピックイヤー。
国内外から日本文化に注目が集まっているなかで、
日本を代表する楽器として
積極的にアピールしていきます。
ダイバーシティ
人類最古の楽器として世界中に存在し、
“打つ”というシンプルな動作で成り立つ太鼓は、
他の楽器に比べて、誰でもどこでも体験できる
親しみやすい楽器です。
国籍が違っても、障がいがあっても、
年齢を問わずみんなで楽しめます。


世界に広がる太鼓人口
日本国内にとどまらず、世界6大陸でも多くの太鼓グループが活動しており、世界規模で太鼓人口が広がっています。
さらに海外では、太鼓大会が毎年開催されるなど、注目を集めているコンテンツです。
人を繋げる強い力
祭や芸能を通じて
人々を繋げる役割を果たしてきた太鼓。
個人化・多様化する現代生活においてこそ、
太鼓の持つ社会的機能は求められています。
